婚活詐欺事例を紹介し、婚活で被害にあった際にできる法律的対処法、本気かどうかの確認方法をレクチャーします。

「婚活アプリ」での出会いは注意が必要…?

2018年9月には、婚活アプリで知り合った女性が20万円を騙し取られるという事件が発生しました。「出張に行くけど財布をなくしてしまった」という言葉を信じてしまったのです。アプリ上では、エリートの男性を装っていましたが、職業や年収などはすべて嘘だということが後でわかりました。

最近では婚活アプリを利用して結婚相手を探す人も多いですが、このような被害も同様に多いのでしょうか?

よくある婚活詐欺事例

婚活アプリを使った詐欺は多く報告されています。よくある事例としては以下のような内容です。

・そもそも結婚する気がなかった(既婚者、遊び目的)
・「結婚する」といって、婚姻費用をすべて負担させる
・「投資」「事業」の話をもってくる
・「親が病気」と嘘をつく
・「一緒に住むためのマンション」を購入しよう

「こんな内容に騙されるわけがない」と考えるかもしれませんが、騙された女性は皆さんそのように考えたはずです。この人は信用できると思っても、このような話を振られたら相手の話を鵜呑みにせず、警戒するようにしてください。

婚活詐欺の法的対処法

もし婚活詐欺被害に遭ってしまったら…不安になりますよね。事前に対処法を知っておけば少しは気が楽になるかもしれません。婚活詐欺は、法的に見ると刑事事件としては詐欺罪の可能性があり、民事事件としては不法行為に基づく損害賠償を請求できます。

それぞれケース別に整理してみましょう。

お金を騙し取られたケース


お金を騙し取られた場合は、詐欺罪で罰することができる可能性があります。刑法246条1項では、「人を欺いて財物を交付させた者は、十年以下の懲役に処する。」と規定しています。結婚する気もないのに、お金をだまし取った場合に適用されます。

相手は「結婚する気はあった」など嘘をつく可能性がありますので、その気がなかった証拠(既婚者、個人情報が嘘だった、他にも女性がいた等)があると尚良しです。気づいた時点ですぐに警察に通報しましょう。民事での損害賠償請求も可能です。

遊び目的だったケース


こちらとしては真剣なお付き合いのつもりだったのに、相手は遊び目的だったというケースもあります。この場合、女性の性的自由の侵害(知らなければ性的関係をもたなかった)として、不法行為に基づく損害賠償を請求できます。

金額としては100万円〜200万円程度ですが、交際期間や相手の収入、「結婚したい」などの嘘をついて性的関係を迫ったかなどによって、金額が変わります。相手も独身者であった場合は、少額の可能性もあるでしょう。

婚活詐欺・遊び目的を見抜くには?予防法

できればこのような被害には遭いたくないですよね。良いお相手に出会うための予防法としては、以下の通りです。

・有名な婚活サイト、サービスを利用する
・すぐに結婚という人を信用しない
・お金を貸さない
・相手の友人、知人に会うこと
・すぐに性的関係をもたない

遊び目的を減らすため、男性側の入会にお金がかかるアプリやできる限り有名な婚活サイトを利用しましょう。また、出会ってすぐに「結婚したい」という人や、「投資や事業にお金が必要」という人の話に乗らないようにしてください。いくら理想の相手でも怪しむべきです。
そして、詐欺や遊びの場合は知人や両親に会わせたくありません。次のステップに踏み出す前に、友人に会っておくのも良い予防法です。最後に、婚活パーティーなど誰でも来やすい場所の場合は、遊び目的の人も多いといえます。雰囲気に任せてすぐに性的関係を持つと後で後悔するかもしれません。気をつけましょう。

婚活アプリは、お金・遊び目的に要注意!

お金を要求することには必ず裏があると考えてください。できれば友人に相談するなどして、自分の相手に対する信頼は正しいのか、客観的な目で判断してもらいましょう。

また、もし婚活詐欺に引っかかっても、自分を卑下しないでください。悪いのはあくまで騙した側です。これからもっとふさわしい人に出会えることを信じましょう。

文/Yuikomore