外国人と結婚するというと、周りの友人や知り合いからは決まって「すごいね!海外移住?かっこいい〜!」などポジティブな反応があるものの、家族となると話は別。

両親が海外移住や国際結婚について全く賛成してくれない、というケースはきっと少なくないでしょう。

今回の記事では、両親に国際結婚を認めてもらえない、賛成してもらえないなどの場合の対処法について解説します。

結構難しい問題ではありますが、状況をよくする方法や考え方は確かにあります。

ぜひ参考にしてみてくださいね。

【体験談】国際結婚とアメリカ移住に対する両親の反応は?

ここからは私自身の話を体験談として紹介させていただきます。

5年にわたる日本とアメリカの海外遠距離恋愛の末、アメリカ人の彼と結婚することになり、アメリカ移住が決まった私。

そもそも交際初期は両親に彼の存在について報告もしていなかったこともあり、私の両親は彼の存在を知ったのも遅かったですし(2年目くらいに報告)、彼がどんな人なのかも知りませんでした。

親子の関係はそれぞれだと思いますが、私の場合「お母さんにはなんでも話せる!まるで友達みたい!」とはいかず、恋愛に関することはほとんど何も共有しないというのがデフォルト。

それまでアメリカに2ヶ月、3ヶ月と長期で何度も渡航していましたが、毎回「⚪︎日から⚪︎日までアメリカ行くね」とだけ報告するのみ。

別に両親と仲が悪いわけではないのですが、恋愛がらみになると、あまり言わないし聞かれない、という関係だったのです。

国際結婚に対する両親の初めの反応

最初に結婚の報告をしたのは、2022年の初旬。実はこれよりも数ヶ月前にプロポーズを受けており、その後アメリカで2ヶ月過ごした際にビザの申請まですませてしまっていた私。

もちろん両親に話さなければと思っていたのですが、なんとなくずるずる先延ばしにしていました。

アメリカから帰国してすぐに実家に帰省したときに「結婚することになった」と報告。そのときの両親の反応は、

「そろそろそんなことになるんじゃないかと思ってたよ」

という、別に驚きもせず、喜びも悲しみもしない微妙な反応だったことを覚えています。

そのあとは「いつ頃アメリカに移住するのか」「ビザはどのくらいかかるのか」などの話をして一旦この場は終わりました。

だんだん募る両親の不安な気持ち

私は一人っ子なので、両親にとってはたった一人の娘が遠くに行ってしまうという状況。

老後の面倒を見てくれる人がいなくなる、というのももちろんあると思います。

だんだん時が過ぎるにつれて母親からあれこれとチクチク胸に刺さる言葉を投げかけられるようになりました。

「もう私たち(父と母)も若くないから何があるかわからない」

「そもそもアメリカなんかで生きていけるのか(経済面)」

「相手のことも全く知らないから結婚なんて喜べない」

結構辛かったですね。

結婚することが最大の親不孝になる気がして、一瞬ですがすべてあきらめるべきなのかもしれないとさえ思いました。

こうして月日は流れ、半年、1年と過ぎていきました。

アメリカ人婚約者の来日

ビザがあと2ヶ月くらいで取れそう、というタイミングになってやっと彼が来日することになりました。

実は私の彼は、コロナのせいでもありますがこれまで一度も日本に来ていなかったので、ここで初めての日本旅行となります。

もう渡米まで長くて3ヶ月というタイミングで私の実家に彼を連れて行く一大イベントが起こったわけです。

私としてはここでせめて両親に良い印象を与えたいと思っていたので、内心ものすごく緊張していました。

彼と初対面!両親の反応は?

彼は日本語が話せないので、私が基本通訳をする形で4人で囲む夕食。

とはいえ、父親も母親もほんの少し英語がわかるので、簡単な言葉だけを使えば直接会話してもらうことも可能でした。

両親は彼にあれこれ嫌な質問を投げかけるんだろうなと思っていましたが、実際はそうでもなく、純粋に彼の人柄を判断しているような印象

私の彼はずば抜けたコミュ力の持ち主でとても感じが良いタイプなので、食事中は会話が弾み想像していた何倍も和やかな雰囲気でした。

父親は彼に対して

  • 収入面で心配はないのか
  • 娘が高齢だが子どもはいらないのか(私は42歳、彼は34歳)

というやや突っ込んだ質問をしましたが、これも想定内だったので特に問題なく進みました。

最後には、両親とも「本当に遠くからわざわざ来てくれてありがとう、会えてよかった」と言っていて、なんだか私だけ泣きそうになったのを覚えています。

国際結婚・海外移住を親に反対された時にすべきこと

私自身はもう日本の生活が残すところ1ヶ月を切っている状況ですが、ひとまず両親はなんとなく理解を示してくれているので一安心。

というわけで、ここからは私と同じように両親に国際結婚や海外移住に対して良い反応を示してもらえず悩んでいる方に向けてアドバイスをさせていただきます。

親が反対するのは当たり前だと理解する

日本人に生まれたのですから、多くの場合は日本人と日本で結婚するのが普通です。

そんな中でいきなり我が子が遠い外国のお相手と結婚し、外国に移住してしまうと聞けば、親はまず喜びません。

ここで「おお!海外移住か!いいね!」という親の反応はまず期待できないですし、反対されて当たり前だと理解しておく必要があります。

ここで下手に期待していると裏切られた時にショックがとてつもなく大きくなってしまいます。

単純に「遠くに行ってしまう」ことだけを考えると「寂しい」気持ちしか湧きませんし、その時点では結婚を祝うという心の状態に行き着くことができないのもうなずけますよね。

言葉でなく行動で示す

なんで外国人じゃないといけないのか、なんで海外移住しなきゃいけないのか、というような親の疑問に対して言葉でいくら説明してもあまり効果がないと私は思います。

親としては、実際に「娘がこの男性といてとても幸せそうにしている様子」や、「海外で幸せそうに暮らしている様子」が見えなければ説得力がまるでないのです。

なので、親が反対しているからといって言葉でどうにか納得させようと努力したところで勝率は非常に低いわけです。

私が経験上最も効果的だと思ったのは、実際に彼と両親を会わせて会話させたことです。

もちろん相手は外国人なので日本に来るのも一苦労でしょう。ですが、それでも弾丸でもいいから日本で両親に会わせることに意味がものすごくあります。

日本とアメリカの行き来が難しくないことを伝える

親世代にとっては「アメリカなんて遠過ぎる」という感覚が当たり前にあるので、一度アメリカに住んだらもう二度と会えないくらいの気持ちになっていることが多いです。

ですが、実際のところ日本とアメリカの行き来はそれほど難しくありません。

航空券も安く取れるものが多くありますし、時間さえあれば一時帰国はもちろんいくらでもできます。何かあったらすぐ帰ってくることができると伝えてみてください。

私の両親は私がこれまであちこちフラフラと海外旅行をしていたこともあり、「アメリカは思い立ったらいける距離」という私のぶっ飛んだ感覚にも少し慣れていたので、それが救いでもありました。

ただ、本当に最初の数年は年に一回のペースで必ず里帰り帰国できるよう、プランニングしていきたいと思っています。

そうすることできっと両親も安心するはずですからね。

まとめ

国際結婚や海外移住については、なかなか両親に喜んでもらえないもの。

ですが、親に反対されたからと言って、自分で下した決断を変える必要はありません。親の理解を得るには時間がかかるもの。

気長に少しずつあなたが彼といて幸せだという事実を見せつづけていきましょう。

結局のところ「我が子の幸せが親の幸せ」なので、あなたが幸せそうにしていることが何よりも大事なのです!

時間をかけて少しずつ伝えていくこと、見せていくことできっとあなたのご両親も徐々に理解を示してくれるに違いありませんよ。

 

文/mayu Twitter@webwritermayu