何かのスキルを生かしてフリーランスとして働く選択肢に興味を持つ人の割合は確実に増えている印象です。
「フリーランス」という言葉自体、今では割と頻繁に耳にしますし、周りを見渡せばひとりくらいはフリーランスが見つかる今の時代。
今回の記事では、独身の30代女性が会社員を辞めてフリーランスになる選択肢について、筆者の体験談をもとに解説していきます。
少しでもフリーランスの働き方に興味のある方の参考になれば幸いです!
フリーランスに対して世間が抱くイメージ
私自身は30代後半に会社員を辞めてフリーランスに転向したのですが、これまで6年程フリーランスとして働いて思うことがあります。
それは、フリーランスをよく知らない人たちが抱く「フリーランスのイメージ」がかなり偏っていること。
会社員を続けている私の友人も含めた多くの人たちが、フリーランスに対して以下のようにイメージしています。
- フリーランスってよくわからないけどすごい
- フリーランス=何かものすごく高度なスキルがある人でなければ目指せない
- フリーランスは「自由」で好きなときに働けば良いから羨ましい
この記事を読んでいる読者の方々の多くは、おそらく上記と似たようなイメージを抱いているのではないでしょうか。
実際にやってみてわかるフリーランスの現実
では、実際のところフリーランスの特徴が何なのかというと、私は以下のように思います。
- フリーランスは誰にでも目指せる
- フリーランスになるのに高度なスキルは必ずしも必要ではない
- フリーランス全員が自由ではない
どうでしょう。
一つ前の章で紹介した世間の抱くフリーランスのイメージとは真逆ですよね。もう少し詳しくそれぞれについて解説します。
フリーランスは誰にでも目指せる
どの職種でフリーランスになるのかによりますが、フリーランスになること自体は難しくありません。
例えば、今副業で少しライターとして稼働している人や、仕事の合間にフリマサイトで転売に勤しみお小遣い稼ぎをしている人もいるでしょう。
そんな人なら、今すぐにでも「会社を辞めて副業を本業にしてフリーランスになる」ことができます。もちろん、それで思うように稼げるかどうかは別の話ですが。
要は「フリーランスになる」こと自体のハードルは低く、必要なのは「会社を辞める勇気」だけのようにも思えます。
高度なスキルは必ずしも必要ではない
次に挙げたのが「フリーランスになるにあたり必ずしも高度なスキルが必要なわけではない」という点。
確かに、フリーランスとして十分に稼ぎ続けるためには、スキルレベルが高い方がもちろん良いです。
ですが「ハイレベルのスキルがないからフリーランスになれない」というのは嘘です。
超初心者の段階でフリーランスになって、コツコツと実績を積み上げ、スキルレベルを上げて高収入を目指すことだって可能。私の場合は実際にそうでした。
要は「このレベルに到達しないとフリーランスになれない」などのラインは存在しないということです。
フリーランス全員が自由ではない
3つ目が「フリーランスになれば自由な生活が手に入るとも限らない」という点。
フリーランスとして働く場合、どのような職種であれ基本的にクライアントから仕事をもらい、成果物を納品することで報酬を得るスタイルになります。
中には、ブログやSNS運用など、クライアントなしに自分だけで完結する仕事もありますが、数は非常に少ないです。
結局、フリーランスの多くはクライアントワークであるため、オンラインMTGや、それぞれの業務の納期をうまくスケジュール調整しながらこなしていく形になります。
そのため、一時的に目がまわるほど忙しく、寝る間も惜しんで仕事をするなどの事態も十分に起こり得るのがフリーランス。
一般的に世間が思っているほど自由ではない、というのが私自身の思うところです。
ただ、フリーランスのほとんどがオンライン完結型の仕事なので、働く場所を好きに選べる自由度の高さはずば抜けています。
30代独身女性でフリーランスに転向する場合
フリーランス人口は増えていますし、年齢層の幅もかなり広いのですが、一概に「フリーランスはこうだ」と言えない部分があります。
それは、20代の大卒フリーランスと、30代独身女性のフリーランスとでは、メリットやデメリットも大きく変わるから。
というわけで、ここからは私と同じように30代独身の女性がフリーランスに転向するケースに注目し、その実態について解説しましょう。
会社員経験が存分に活かせる
30代というと、10年ほどは会社員として働いた経験がある場合がほとんどです。
10年も働いていれば、組織の中でうまく立ち回るいわゆる「世渡り術」も身についていることでしょう。
会社勤務でこなしてきたさまざまな業務ももちろんですが、この世渡り術こそがフリーランスとして働くにあたりとても重要!
クライアントワークが多いフリーランスでは、うまく立ち回ることができなければ、案件獲得も難しくなりますからね。
会社という一つの組織の中で培った経験は、意外なところでも役に立つものです。
人間関係が大きく変わる
会社員として働いていると、毎日会社に拘束される時間が長いため、人間関係が限定されがち。
会社の人としか会うことがなく、休みの日も会社の同僚と出かけるような人たちも非常に多いです。
しかし、フリーランスに転向すれば人間関係は一新され、完全にゼロから新たな人脈を構築することになるもの。これにより人生がものすごく変わります。
また、普段なら年齢やステータスなどが先行しがちな人間関係ですが、フリーランスの場合はまるで違うのもポイント。
会社ではなんとなく「お局」的存在になりやすい30代独身女性も、フリーランスの世界に足を踏み入れると「一人の自立した人間」として見られるだけです。
年齢や未婚既婚などのステータスを気にする必要がなくなるのは、フリーランス社会の良いところだと思います。
どこにでも行ける(住める)
個人の性格にもよるところが大きいですが、フリーランスとして働く場合「ネット環境さえあればどこで仕事をしようが問題ない」点はものすごく大きな魅力だと個人的に思います。
身近な例で言うと、私の仕事仲間のフリーランスライターの女性が、つい最近東京から福岡に移住しました。彼女は38歳独身です。
日本国内さまざまな場所を転々と旅行し、2年間かけて気になるエリアをほぼ網羅。
その結果、福岡の住みやすさと家賃の安さなどが決め手になり、このたび福岡に引っ越してきたのです。
ちなみに彼女はバツイチで、離婚して5年ほど経っているのですが、それもあって「ガラリと環境を変えるために拠点をどこかに移したい」と思っていたそう。
フリーランスなら通勤の必要が基本皆無なので、極端な話どこに住んでも構いません。
何なら日本を飛び出して、ノマドワーカーになることもできますし、人気の東南アジアに移り住むことも不可能ではありません。
私がフリーランスで頑張ってみようと思った一番の理由も「働く場所が選べる自由」を手に入れるためでした。
結婚に対する考え方に影響を及ぼす
30代女性というと、結婚するならそろそろもう何か行動を起こさなければ!と若干の危機感は少なくとも感じているケースが多いもの。
このタイミングでフリーランスへの転向を選ぶと、結婚観に与える影響は割と大きいです。
というのも、会社員として生活していくのと、フリーランスとして生活していくのとでは、人間関係が大きく異なります。
出会う人が変われば、恋愛対象も変わる可能性は高いです。
自立してひとりで自由を謳歌して生きている女性フリーランスと出会うこともあるでしょう。
無意識のうちに型にハマった考え方ばかりするようになっていた過去の自分とは違う、新しい考え方が生まれる可能性も大いにあります。
これまで絶対に結婚したいと強い結婚願望を持っていた人が、全く結婚にこだわらなくなったり、結婚相手に求める条件がこれまでと変わったりするのは、割と起こりうることです。
30代女性にとってフリーランスへの転向はあり?
結論、フリーランスになることでこれまでよりも幸福度の高い生活が得られるかどうかは、その人次第です。
私自身は、会社員を辞めてフリーランスに転向したことで、憧れていた海外旅行に存分に行けるようになり、心からよかったと思えました。
ですが、それは自由を得られたからだけではなく、自分自身の力で稼ぐことができ、自分に自信が持てて幸福感が増したからだとも思います。
もちろん、フリーランスとして生きていくことは簡単なことではありません。
いわば、始めるのは簡単だけど、ある程度の成功を収めるとなると非常に難しいのがフリーランス。
ですが、大金を稼ぐのではなく「生活していけるだけの収入を得る」ことがゴールなら、その目標を叶えることはそれほど難しくはないと個人的には思います。
少なくとも挑戦する価値はあると言えますね!
まとめ
今回の記事では、30代独身女性がフリーランスを目指すことについて、私なりに思うことを書いてみました。
フリーランスは、はたから見るよりもうんと努力の必要な働き方ですし、人が思うよりも割と多くの苦労が伴います。
ただし、会社員として働き、同じ人間関係、同じ環境の中に身を置くのとはまるで異なる生活になるため、人生に変化を求める方には検討する価値のある選択肢と言えるでしょう。
「今のままでは物足りない、何か大きく人生を変えたい」そんな方は、フリーランスに転向することを視野に入れ、今後の人生について考えてみても良いかもしれませんね!
文/mayu @webwritermayu