「ゴールイン」それは結婚を表現する際にしばしば使われる言葉。しかし当たり前ですが結婚は恋人期間のゴールであって、新たな日常生活がそこからスタートします。自分の生活スタイルを一度崩し、パートナーとの生活スタイルを新たに築きあげていく。それは簡単なようですが実はとても難しいことでもあります。
そして、日々延々と続いていく生活は、いつだってバラ色なわけではありません。「愛があればどんな障壁だって乗り越えていける!」そう思えるのは恋愛感情に目が眩んでいる間だけ。
いつかは恋愛トリップ期間が終了し、恋人フィルターが外れます。そこにいるのは結局のところ「赤の他人」。生まれも育ちも全く違う人とうまく生活を成り立たせていく上で、「価値観」が合うかどうかがとても重要になってきます。
今回は結婚前に確認しておきたい、パートナーの3つの価値観をご紹介していきます。
食事
食事は育った環境が一番顕著に出やすい部分でもあります。食は家族の会話の大事な場所。皆の健康を思い、手をかけたかったとしても、仕事や育児で手が回らないこともあるでしょう。そんな時「食事は一汁三菜ないといやだ」「冷凍食品はちょっと……」などという人はかなりの負担になってきます。特に出産後は24時間体制の育児に疲弊して食事作りどことではなくなってしまいます。妻がボロボロで頑張っている中「晩御飯これだけ??」「またスーパーの総菜?俺きらいなんだよね」などと言われた日にはもう……!産後の恨みは一生、といいますが食事がキーになり「離婚」を考え出した、という経験談もしばしば耳にします。
解決方法は、食に関する感覚が自分よりもおおらかな人を選ぶこと。それは彼のご実家での「日常」ごはんを食べれば大体わかります(おもてなし料理ではなく、日常の食卓を見ることが重要です!)。テーブルに何品のごはんが並ぶのか。どれだけこだわって調理をしているのか。彼がどのような食生活で育ってきたのかを知ることで、彼が食に対してどのような姿を求めているかがわかるのです。
掃除
掃除、それはやりだしたらきりがないもの。掃除機をざっとかけるだけでいい、という人もいれば、毎日水拭きをし、はたきをかけ、水回りはぴっかぴかに磨き上げなければ気が済まないという人もいます。「キレイ」の感覚には本当に幅があり、そこに大きなズレがある夫婦は喧嘩が起こりやすくなります。きれい好きの人は細かい点にまで目がいきますが、そうでない人は「きれい好きな人が気になるポイント」はそもそも気にもならず、掃除する必要があると気づくこともありません。
「きれい好きな人=掃除をする人」と設定できればいい話ですが、必ずしもそうはできるわけではないでしょう。なので食と同じく「キレイ」の感覚が自分よりおおらかな人を選ぶことをお勧めいたします。
子供が生まれれば、掃除をすること自体不可能なことも多々出てきます。仮に気力を振り絞り片づけても、散らかし怪獣によってすぐにぐちゃぐちゃに広がるおもちゃたち。そんな部屋をみて「なんで毎日こんなに家が散らかっているのか」「掃除が行き届いていない家ではくつろげない!片付けろ」などと発言する人との生活は結構なストレスになります。
もちろんきれい好きでもいいんです!気になる人が気になる分掃除をしてくれるのであれば。しかし掃除を女性の仕事とし、文句だけを言うような男性は避けたほうが無難でしょう。
金銭感覚
当たり前ですが、日々の生活を送っていく上でお金は必要不可欠なので、この感覚がマッチしているのかということはとても重要になってきます。お金をかけるところ、節約するところ。ここが同じでないとジワジワとストレスが溜まっていきます。相手が自分より倹約家すぎれば家計の一つ一つの出費に対し監視されている、と息苦しくなるでしょうし、浪費家すぎれば、本当にその出費って必要なのか、とどこで何にお金を使っているのかと気になってしまうでしょう。
日本人はお金の話が苦手ですが、金銭感覚は結婚前にしっかりと確認していただくことをお勧めします。
まとめ
価値観あう人との結婚生活は、日々穏やかで、でもかけがえのないキラキラしたものになります。
同じものを食べて「おいしい!」と言い合える喜び。何気ない会話で起こる笑い。すやすやと眠る子供の柔らかな頬の感触。寒い日に布団の中で感じる温かなぬくもり……
もちろん人生なので山あり谷あり。平穏なだけ毎日ではないかもしれません。でも同じ方向をみて歩いていくパートナーが、肩を預けられる人であればどんな道だって安心して進んでいくことができるはずです。
文/小林加苗