
ところ変わればいろんな変化があるもの。今回のテーマはアメリカでの結婚手続きについて。
いざ結婚するとなったら何から始めるべきなのか、結婚に必要な書類や手続きの流れについて大まかにまとめて解説します。
今後アメリカ人との国際結婚をする可能性がある方の参考になれば嬉しいです!
婚姻届を出すだけでは完結しないアメリカの結婚手続き

私たち日本人は、婚姻届を役所に出せば結婚自体は成立すると当たり前に理解していますが、アメリカではそもそもこの時点から違います。
簡単にいうと、結婚するための許可を州から得てはじめて結婚する権利が得られるというスタイル。
結婚するための権利って何?という感じですが、アメリカではどの州でもこの流れになります。ここからは、アメリカでの結婚手続きの流れを2つのステップに分けて解説していきますね。
1.Marriage Licenceの取得
アメリカでの結婚に向けてまず必要なのがMarriage Licence(結婚許可証)です。
これがなければアメリカで結婚は絶対にできないので、とにもかくにも取得すべき最初の書類がMarriage Licence。
どこで発行してもらえるかはお住まいのエリアごとに異なりますが、Clark County Marriage License Bureauという、いわゆるそれ専門の役所があるので調べてみましょう。
注意すべきは、Marriage Licence発行に必要な書類は州によってかなり違う!という点。
私の住んでいるネバダは誰もが知るラスベガスのある州。アメリカ国内からもたくさんのカップルが結婚するためにラスベガスに訪れますが、それはラスベガスはMarriage Licenceの取得が猛烈に簡単だからだそう。
なにせ身分証明書だけでOKです。
他の州では結婚していないことを証明する書類や、出生証明書、血液検査まで必要なところもあるので、Marriage Licenceを取得するのに結構期間を要することも珍しくありません。
ネバダ州なら即日いきなり取得できる点がかなり大きなメリットなわけですね。
2.結婚式を挙げる
Marriage Licenceが取得できさえすればいつでも結婚できます。
日本においては結婚式を挙げるかどうかは自由。婚姻届を出した時点で結婚が成立しているので、結婚式はマストではありません。もし結婚式を挙げる場合は「結婚式場」を選び、そこに参列者を招くイメージですが、この点もアメリカとは異なります。
アメリカでは、そもそも牧師・裁判官・神父などの有資格者の前で誓いを立てなければ結婚が成立しません。
最も手っ取り早い方法は裁判所などでおこなうコートハウスウェディング。いわゆる裁判所で行う挙式ですが、挙式といっても誓いを立てるだけなのでゲストを招く必要は必ずしもありません。
ただし、Witness(証人)が必要なので、誰かに依頼するもしくは裁判所の職員に依頼する必要があります。(州によりますが多くの裁判所では証人を用意してくれるようです)
もちろん、結婚式場もしくはチャペルを借りて結婚式を行うことも可能です。
何にしても結婚式自体は日本のように何百万円もかけて行うイメージではなく、割とカジュアルなスタイルも多い印象ですね。もちろん人によりますが!
結婚式の準備も日本とアメリカではいろいろ違う!

私自身まだ結婚式をチャペルで挙げるかどうか決定していませんが、これまで調べた段階でも日本とはずいぶん違う印象でものすごく驚いています。
ここでは、アメリカで結婚式を挙げる場合の注意点について紹介しておきましょう。
結婚式場を決めたら終わりではない!
ものすごくびっくりしたのが、アメリカの場合は結婚式場とウェディングドレス、披露宴会場、披露宴の食事などをそれぞれ別々に手配するのがスタンダードだということ。
日本のようにすべてが含まれたプランはほとんど見かけません。
結婚式場を決めても、ウェディングドレスは別で手配しなければなりませんし、カメラマンやフローリストなどもそうです。式場が紹介してくれるケースはありますが、あくまでも紹介なので手配は自分で行います。
私は長い間日本でウェディングプランナーとして働いていましたが、こんなシステムなら新郎新婦が決めることの数が多すぎて萎えてしまうではないか!!!と思いました。
ご祝儀の文化はないのがアメリカ式
すでにご存知の方も多いと思いますが、ご祝儀は日本独自の文化なので海外ではこの概念自体がありません。
招待されたゲストはご祝儀を支払う必要こそありませんが、その代わりにギフトを新郎新婦に贈るのが一般的。最近では、結婚する二人がWedding Registry(ウェディング・レジストリ)と呼ばれる、いわゆる「ほしい物リスト」を作成します。
驚くことにこれはAmazonでも作成することができてとても便利!ギフトを贈る側も「これ送っても不要だったらどうしよう」など不安になることがないのでとっても合理的ですね。
ご祝儀が存在しないアメリカの結婚式ですが、日本ほど高額な費用がかかることもまずありませんし、引出物の準備も不要なので「お金はもらえないけれどそもそも出費も大したことない」という感じ。日本よりもずっと簡易的な印象を受けました。
アメリカでの結婚について個人的に思ったこと

夢のないことをいうようですが、慣れない土地で結婚式についてあれこれ調べるのは本当に大変!
かつ、前職がウェディングプランナーなのもあり、あれこれとクオリティ面が気になってしまいあまり「式場での挙式」には魅力を感じていません。
もちろん考え方は人それぞれですし、アメリカで盛大に結婚式を挙げたい!とワクワクされる方もきっと多いはずなので誤解はしないでくださいね。
個人的には一旦コートハウスウェディングでサクッと結婚したあとに、ハネムーンなど旅行がてらウェディングフォトが撮影できたらそれでいいかなぁと感じている今日この頃。
このあたりは人それぞれ感じ方が違うことなのであくまでも私個人の感想です。
まとめ
今回は、アメリカで結婚する場合に知っておくべき日本との違いについて解説しました。あらためて考えてみると、日本での結婚手続きはものすごく簡単なように思えます。
国際結婚はそれでなくてもビザ関連の手続きがとても大変で費用もかなりかかります。結婚式までこだわっていられない!というカップルも私の知る限りまあまあ多いですね。
この記事が、将来アメリカで結婚される可能性のある方の参考になれば幸いです。
文/mayu
@webwritermayu
