離婚を経験した女性が、次の恋愛や再婚に向けて心のどこかで迷いを抱くのは、とても自然なこと。

30代・40代という人生の成熟期に差しかかると、恋愛や再婚に対する視点も若い頃とは大きく変わってきます。

では、新しい恋を始めるために本当に大切なことは何なのか。

今回は、結婚、離婚を経て、40代で再婚をしたSさんにお話しをうかがいました。

経験を力に変えるヒントや、再婚を叶えるための心構えについて、じっくりと語っていただきます。

ぜひ最後までお読みください。

離婚を経験した女性の再スタート

筆者:今日は「バツイチからの新しい恋・結婚」をテーマに、30代・40代女性に向けてお話をうかがいたいと思います。

離婚を経験した女性のなかには、「もう一度恋をしていいのかな」とためらっている方も多いと思うのですが、まず離婚経験者の恋愛のハードルについて、どう感じますか?

S:私は離婚を経験してわかったのですが「恋愛や結婚で同じ失敗を繰り返したくない」という気持ちがとても強かったんです。

だからこそ慎重になるし、恋に踏み出すのが怖くなる女性の気持ちがよくわかります。

でも、結婚や離婚の経験を重ねている分、若い頃と比べて自分に合う相手を見る目も備わってきたなと感じます。

筆者:なるほど。怖さと同時に、強みも持っているんですね。

S:そうです。

そして大切なのは「離婚した自分を責めないこと」だと思いました。

私は、離婚は失敗だと思っていましたが、自分の幸せを取り戻すための選択だったと意識を変えたことが、再出発の第一歩になりました。

再婚を望むときに大切にしたい心の整理

筆者:再婚を考えるとき、最初に取り組むべきことは何でしょうか?

S:まずは心の整理です。

前の結婚で傷ついた気持ちや「結婚はこうあるべき」という固定観念を一度リセットしました。

たとえば私は「結婚生活は我慢することが当たり前」と無意識のうちに思っていて、パートナーにも同じことを求めていました。

二人の間に何か問題が起こった時も「私が我慢すればうまくいく」という思考で行動してしまっていたことに気づいたんです。

筆者:意識のリセットは大切ですね。

S:はい。だから私は、再婚を前提とした恋愛を始める前に「どんな結婚生活を送りたいのか?」を改めて考えました。

私は「一緒に成長できる関係がいい」「お互いに自立して尊重し合える関係がいい」「家事は完全に分担したい」など、自分の理想を具体的に描けたことが良かったと思います。

出会いの場の選び方

筆者:30代・40代女性だと、出会い自体にハードルを感じる方も多いですよね。どんな場所で出会いましたか?

S:私は趣味の集まりで出会いました。

趣味の集まりは好きなものが同じ人が集まるから、自然と会話がはずんで、相手の人となりが見えたのが良かったです。

最近はマッチングアプリも一般的になりましたが、離婚経験者の私には「安心できるコミュニティ」の方が合っていました。

実はマッチングアプリを何度か試してみたのですが、どうも面白い人ばかり引き寄せてしまって…(笑)

マッチングアプリは、もうこりごりだと思いました。

それと、友達や職場の人に、誰か良い人がいたら紹介してもらうように頼んだりもしましたね。

筆者:再婚を前提に考えるなら、やはり信頼できる相手が良いですね。

S:信頼できる相手だったからこそ「再婚希望」と正直に伝えることができました

交際する前に、「私は将来再婚したいと思っている」ということは伝えたいなと思っていて。

最初はとても勇気がいりました。

初婚じゃないことを嫌がる男性もいましたし。

でも、真剣に交際を考えてくれる相手は、ちゃんと受け止めてくれました

自分磨き=「相手に選ばれるため」ではなく「自分を大切にするため」

筆者:恋愛や再婚を意識したとき、多くの女性が「もっと自分磨きをしなきゃ」と焦りますよね。

S:自分磨きは素晴らしいことです。

私も自分磨きを頑張りました。

だけど、ある日突然「何のためにやっているんだろう」って感じたんです。

私がやっていたのは完全に、男性に好かれるための自分磨きだと気づいて、そこから自分磨きは自分のためにやるようになりました。

好きな相手と自信を持って関係を進められるようにしたいなと思って。

たとえば、美容やファッションに気を配るのも自分が心地良いからやるし、資格の勉強も自分の人生を豊かにするためにやるんですよね。

そういう意識の変化が、結果的に自己肯定感を高めてくれました。

筆者:なるほど。自分を大切にする姿勢が、自然と相手に伝わるんですね。

S:それに、「若く見せよう」とか「スタイルをよく見せたいから」という理由でダイエットを頑張ることもやめました。

30代・40代だからこその落ち着きや包容力が、次の恋愛では強みになるんですよ。

結婚したら、24時間かわいい姿を見せるのなんて無理ですし。

自然体の私を受け入れてくれる相手が一番です。

再婚に向けて大切な「相手選び」の視点

筆者:次に大事なのは「どんな相手を選ぶか」だと思います。ポイントは何でしょうか?

S:大きく3つあります。

まず1つ目は、過去を受け入れてくれる人。

私は自分の離婚経験をネガティブなものだと感じていたので、否定せず、むしろその経験を尊重してくれる人は安心できたし、素直に好印象を持ちました。

2つ目は、未来に対する価値観が近い人。

お金の使い方や仕事観、子どもに関する考え方などは擦り合わせておく方が良いです。

私は前夫が働かなくなってしまって、金銭面でとても苦労したんです。

なのでお金の使い方や働き方、ライフスタイルを重視しました。

また、病気を経験して、子どもを持つことが難しくなってしまったんです。

病気のことを話すのは勇気がいりましたが、しっかり話しておかないといけないと思ったので。

思い切って話した方がスッキリしたので良かったです。

そして3つ目は、安心感を感じられる人です。

仕事に追われる毎日なので、ドキドキよりも「ほっとする」「一緒にいると自分らしくいられる」と感じられる相手が、必要不可欠でした。

筆者:確かに再婚は「安定」や「安心感」を重視したい方が多いですよね。

S:ドキドキする気持ちももちろん大事ですが、心地よい日常を一緒に過ごせる相手かどうかを基準に考えたので、幸せな再婚につながったと実感しています。

再婚を叶えた女性の魅力

筆者:実際に再婚を叶えたSさんや世の女性たちには、どんな魅力があると思いますか?

S:魅力は、前向きさかもしれません。

過去とうまく折り合いがついている人は、過去を引きずらず「次はもっと幸せになろう」と自分に許可を出していると思います。

過去は過去で、それも人生の財産だと考えたら、なんか良いなぁって思いました。

そして「ひとりでも幸せだけど、ふたりならもっと楽しい」と考えている人ですね。

「結婚しなくても生きていけるし、ひとりでも楽しい」という心のたくましさを持った女性は素敵だと思います。

筆者:素敵ですね。自分の人生を楽しんでいる姿が、再婚への扉を開いていくんですね。

S:逆に「再婚しなきゃ幸せになれない」と思っていると、人生を楽しくするよりも「再婚」という言葉に取り憑かれてしまって何も挑戦できなくなるような気がします。

私が私を幸せにするんだ」というような自立した気持ちを持つことが、何よりも大切かなぁと思います。

最後に

筆者:最後に、再婚を望む女性に向けてメッセージをお願いします。

S:バツイチからの恋そして結婚は、決してマイナスからのスタートではありません。

結婚よりも大変な離婚という大きな経験をし、困難を乗り越えた私たちは強くて美しいと思っています。

再婚を考えるなら、男性に選ばれるのではなく、私たちが男性を選ぶんだという気持ちが大事です。

過去は過去。

これからは未来に目を向けてください。

必ずふさわしい出会いが待っています。

まとめ

今回は離婚を経験し、再婚を叶えた女性Sさんにお話しをうかがいました。

離婚は終わりではなく、新しい幸せの始まり。

Sさんのお話を聞いて、再婚を叶えるために必要なのは、心の整理、安心できる相手を選ぶ力、そして自分を信じる力だと感じました。

30代・40代の女性が持つ経験値と包容力は、新しい恋を実らせる大きな武器になります。

焦らず、自分のペースで再出発を楽しみましょう。

 

文/Miwa