40代で独身の人は、男女を問わず増えています。人生80年といわれる今の時代には、40代がかつての20代の感覚なのかもしれません。40代独身の人の特徴や恋愛観、経済状況などをもとに、人生の幸せについて覗いてみませんか?
40代で独身の人ってどんな人?
40代で独身の5~10人が独身!
5年ごとに実施されている国勢調査によると、2010年度の40歳人口総数は202,000人を少し超えるほど。そのうち、独身者は約171,000人と全体の19%弱を占める勢いでした。つまり、40歳の人の約5人に1人が独身というわけです。40代の他の年齢に目を向けてみると、年齢が上がるほどにやや独身者の割合は減っているものの、ほぼ横ばいの状態。少なくとも、40代の10人に1人は独身という結果が報告されています。2005年の国勢調査では、40歳の独身者が全体の14.15%、2000年度には10.02%だったことから見ても、独身者の人口数は急上昇する一方のようです。男女別の比率では、男性のほうが女性より平均して10%ほど独身率が高くなっています。地域によっても差がありますが、最も独身率の高い東京都では、40代男性の独身者が29%弱なのに対して、女性は21%ほどと報告されています。
40代になるまで独身なのはなぜ?
40代といえば、時代が違えば人生終焉の年頃でした。女性では、妊娠や出産が困難になる年代です。現代に生きる40代の男女が独身のままでいる理由は、どこのあるのでしょうか?その理由は男女別にも複数考えられますが、男女共通の理由もあります。例えば、出会いの場が慢性的に少ない、または成功率の低い出会いの場に参加しているのも1つ。究極のところ、自由でいたい人が増えているのも大きな理由の1つのようです。独身のままで自由に暮らすためには、ある程度の経済力が必要となります。経済的に1人1人が豊かになって好きなことができる生活を結婚によって脅かされたくないという人がいる一方で、経済的に自立できないために結婚が遠のいている人もいます。
40代独身者の恋愛観ってどんなもの?
40代独身男性の恋愛観は優柔不断?
現代の40代男性にとって、40代という年齢は「まだまだ若い」と思える部分が多いのではないでしょうか。見た目にも若々しく、何より気持ちが若くて元気な人が増えています。そんな40代の独身男性ですが、恋愛観はというと20代男性と同様とはいかないようです。40代ともなると、男性としての風格や包容力に余裕が出てくる面もありますが、実は自分で思うほど体力があり余っているわけではありません。男性というものは、生物として本能的に若い女性を求める傾向がありますが、若い女性につきあい切れるだろうかと不安を抱く40代独身男性も少なくありません。ただし、同年代の女性が相手では、見透かされてしまうのではないかと思う一面もあります。同年代の女性では結婚の2文字がチラつき過ぎて、恋愛時代から束縛を感じると敬遠することもあるでしょう。そのため、どっちつかずなままに、ズルズルと50代に向かってしまう人も多いようです。
40代独身女性の恋愛観は高望み?
完全なる男女平等とまではいかずとも、女性の立場は刻一刻と自由になりつつあります。現代の40代独身女性の多くは、1人で暮らしていけるくらいの経済的自立を果たしたことで、自分の社会的価値観をそこはかとなく実感しています。そのため、結婚相手には、自分以上に価値の高い男性を求める傾向があるかもしれません。自分以上の価値に何を求めるかは人によって違いますが、収入や社会的地位である場合も少なくありません。ただ、物質や環境的な条件が整った相手がいれば、必ず結婚しようと思えるでしょうか?男性経験が豊富な女性とて、やはり心の奥底では男性に人間としての魅力を求めているものです。全てを兼ね備えた男性に出会える確率は低そうだと思えてしまうのも、40代独身女性の経験則。それなら、寂しい思いに我慢してでも、1人で気楽に過ごしたほうがマシというのが現状なのかもしれません。
40代の独身はお金持ち?気になる貯金額と老後への考え方
40代の独身の人の平均貯金額は約1600万円?
40代独身者の平均貯金額は、金融広報中央委員会による2015年度調査の結果、1600万円ほどと報告されています。資産ゼロの40代独身者を含めると、平均貯金額は900万円ほどと出ています。
このまま独身だったら?をリアルに考える
40代とひと口にいっても、10年間の幅があります。40歳の人と49歳の人とでは、肉体的にも精神的にも差があるでしょう。50代に近づくほどに頭に浮かぶようになってくるのは、老後のこと。結婚していてすら不安に思う人の多い老後ですが、独身者にとっては高齢になっても頼れる身寄りがない場合が多く、経済的な不安が増すようです。高齢になって、孤独な生活を強いられたり、病気や怪我をしたときに自分1人で助けを呼べない可能性もあります。ただ、このような不安も、漠然と抱える人が多く、まだまだ1人でやってゆけると思う人がほとんどだからこそ、40代独身者が増える一方なのでしょう。
40代の独身者にあるある!特徴5つ
特徴その1「異性に対する理想が高い」
男女共に、40代独身者に見られがちな特徴として、異性への理想が高いことが挙げられます。10代の少年少女がアイドルなどに憧れるように、現代の40代独身者は異性に求める価値を高めているようです。もちろん、全体的に様々な面で人の魅力が高まっているのは事実。ですが、40代にもなると、現実的に理想の異性との出会いを積極的に探す気力が衰えてきます。そのため、高い理想はあるものの、実際には1人でいるのが気楽という結果を選ぶ人が多いのです。
特徴その2「恋愛には臆病」
かなり奥手でも、40代で一度も恋愛経験がない人は少数です。ほとんどの人には何らかの恋愛経験があり、苦い思い出を残している人も多数。失敗したという思いが、いつしか恋愛に臆病な気持ちへとつながってしまうことが多いようです。恋愛や結婚への理想も年々高くなり、若い頃のように失敗を恐れない挑戦心は湧いてきません。高い理想を実現するとなれば、失敗をものともせぬチャレンジャー精神が必要。ですが、40代独身者には、捨て切れない自由や平穏な生活があります。巷では、40代の芸能人がモテはやされていますが、現実的に自分の身を振り返ってみると若い頃より着々と年老いてきていることも感じます。自分に絶対的な自信を持てなくなり、恋愛についつい臆病になってしまうのです。
特徴その3「異性に頼らない生活がなかなか楽しい」
若い頃には、何の疑問も持たずに憧れていた結婚生活。しかし、40代になって人間の本質を考えるようになったり、周囲の既婚者を見ていると、不自由な家庭生活を強いられている人が多いようにも見えてきます。家庭生活が不自由になる理由の1つには、異性への依存があるのかもしれません。昔は、男性なら女性に家事を任せ、女性は男性からの収入を頼りに結婚生活を送る人が当たり前にいました。ところが現代では、女性が外で働く機会が増え、家事をしてくれる妻がいなくても電化製品やコンビニが生活を支えてくれます。それなら、家庭で束縛されずに自由に生きられる独身生活のほうがいいと考える40代が増えても、不思議ではありません。
特徴その4「異性に先入観を抱きがち」
結婚しているいないに限らず、40代にもなると他人に先入観を抱きがちになります。それは、人間関係において、数々の失敗を繰り返してきたからでもあるでしょう。既婚者であれば、配偶者と妥協しあって結婚生活を続けていくことも可能ですが、独身者にとっては異性への先入観が恋愛や結婚を遠ざける結果となってしまいます。先入観にもいろいろあり、例えば良い人そうに見えるけれど実は裏があるのではないかと思えたり、恋愛が順調過ぎてどんでん返しがあるのではないかと疑心暗鬼になったりということも一例です。自分が苦労して築いてきた人生を脅かしかねない不安に、40代独身者は人一倍警戒心を強めてしまうのです。
特徴その5「ライフスタイルが固定化している」
仕事をして自活している40代の独身男女は、既に自分なりのライフスタイルを定めています。ときによって変化することはあっても、それは自分の意思によってであり、異性と共に暮らすことにより好みのライフスタイルが脅かされることを好みません。異性との共同生活に夢だけを持てたのは、過ぎ去った若い時代。40代になってやっと好きなことばかりできる生活を手に入れたのに、結婚によって生活がかき乱されるのでは堪らないと考えるのが40代独身者の思考です。もちろん、それでも結婚したいと思う人は多く、ライフスタイルを崩さずに結婚生活を楽しめる相手を探そうと理想が高くなるのです。
40代の独身が人生を楽しむために
将来の生活設計は立てていますか?
既に40代に入った、もうすぐ40代という独身の人は、結婚するしないに関わらず、まずは人生設計を立ててみましょう。もちろん、今の生活を基準にするのもありですが、改善したほうがよいと思う点は変えていくプランを立てる必要があります。一生を独身で過ごすことになっても、必ずしも不幸とは限りません。自分が決めて自分らしいと思えれば、生涯独身もよいでしょう。将来的に最も辛くなりそうなのは、無計画なままに独身で過ごして寂しい思いをしたり、経済的に厳しい状況に陥ることです。現在、経済的には苦労していないのであれば、独身でいても経済が身を助けてくれているはず。それなら、将来的に豊かに暮らしていけるように生活設計することが大切なのです。
老後のライフプランは誰に相談する?
40代は、現代でいえば人生の折り返し地点。経済的に豊かでも、結婚生活が安泰でも、老後に何の不安もないという人は少ないでしょう。特に40代独身者にとっては、これから先も1人で働いて収入を得続けていけるのか、結婚せずに人生を謳歌できるのかといった不安に絶えず悩まされるかもしれません。あまり悩むのはストレスになり、それこそ40代の人の心身に障害になってしまいます。少しでも不安を解消するためには、専門機関に相談してみるのも一案です。例えば、ライフプランニングの専門家であるファイナンシャルプランナーに相談してみるのもよいでしょう。よし、結婚しよう!と決意したら、婚活を始めてみるのも遅くはありません。
40代独身男女の現実について、また今後の人生をさらに楽しむための対策について、参考になりましたでしょうか?一度きりの人生、結婚するにしても独身のままで過ごすにしても、思い切り楽しみたいものです。どこかで楽しみをあきらめるような人生を送るのは、勿体ないこと。自分なりに人生を謳歌するためには、40代にもなったら一度は人生設計を立ててみることが必要なのかもしれません。行き当たりばったりの人生を送っている方は、今が見直し時のチャンスですよ。