転職をしたいと考える40代、50代は多くいます。しかし、長く務めた企業を辞め、新たにスタートを切るということも中々踏み出せない人も多いでしょう。今回は転職を希望している人に、転職で必要な要素や、成功させるためには、また必要な資格や未経験でも可能なのかを紹介します。

中年の転職に必要な要素は?

自分を知るために自己分析を


まずは自分を知る事が大切です。そのことで自分の強い部分、弱い部分、得意なことや経験、自分が今何をしたいのか、やりたくないのか等を知ることができます。自分を知ることで転職の目的や何を目指すのかなども分かり、いざ面接でも自分をアピールすることができます。しかし、何から手を付けたらよいのかなど分からず悩む人もいます。まずはテーマを分けましょう。社会の枠では、自分のスキル、今まで働いてきた職場などです。社会以外でのプライベート部分では、何でもいいので自分が夢中になっている趣味はあるのか、比較的周囲より出来る能力や、人脈、経験、客観的に見た自分の印象などを上げてみると良いです。このように自分を見つめ直すことで自分がどのようなことができて、何が得意なのかなど新たな自分を見れます。そのため、次の転職の土台にもできます。

プライド等は捨て、新しい自分で挑みましょう

40歳前後で転職という場合、今まで積み重ねてきた経験や、地位など様々な物があります。また、人は年を重ねるごとに頭が固くなる、頑固になっていく、プライドが高くなるなどあります。しかし、転職をする場合は、そのような気持ちは全てなくさなければいけません。前職を辞めた時点で新たな職場では積み重ねた実績などはリセットされます。過去にこだわるのではなく、新たに実績を積み直すという気持ちでいかなければ自分への負担は大きくなります。新たな職場では何からやればよいのかなども分かりません。そのため、自分よりも年下の人や上司から指導を受けることもあります。その場合、自分の方が経験を積んできたのに、自分の方が地位は高かったのになどの気持ちがあると、指導を受け入れることもできず、傲慢な態度になってしまうなど、自分や職場にとっても良いものではありません。そのため、転職を決めた際には、自分の地位や実績、プライドは捨てることが重要になります。

転職を成功する人、失敗する人の傾向

1.転職を決めた際の自分の行動で決まる

転職を考えた時期やタイミングは重要です。成功する人は転職を決める時、その気持ちは強いものです。まず、退職理由は何なのかを明確にしましょう。現職場を辞めたいと思う理由は人それぞれ違います。上司や環境、収入や残業など様々です。このような理由がはっきりしていて気持ちが強ければ強い程転職に前向きになります。しかし、理由が曖昧でただ辞めたいという不明確なものでは、意思も弱く、次の職場探しにも影響します。原因がはっきりしているこで、次の職場を選ぶ条件にもなるため、転職を考えている人は、自分が今勤めている職場の何が原因で転職を考えているのかはっきりしましょう。

2.退職前に転職活動をしましょう

理由が明確で、転職を強く思っている場合、転職活動は退職後に行うのではなく、退職前に行いましょう。これは金銭的な物を理由になります。現在の制度では、自己都合の退職は3ヶ月失業給付金を受け取れず、収入がゼロになってしまいます。蓄えがある場合でも、40代前後では家計を支える立場の人も多くいます。年金や保険の毎月の負担や生活費の負担はとても大きいです。徐々に削られる貯金や生活に焦り、次の職場を即決めてしまう場合があります。何も考えず、目先の企業で決めてしまうと、後の後悔になります。

3.条件を明確にしましょう

転職時に条件を明確にしておくことで自分が望む職場を見つけやすくなります。例えば年収は生活する上で必須条件になります。毎月の返済ローンや生活費などの相場を出し、年にいくらの収入が必要なのか出しておきましょう。前職を何が理由で辞めたか明確にしておくことで、次の職場へ求める条件も明確になります。残業時間や、何か活かしたい資格がある場合や、これから取得したい資格がある場合は、そのような資格が取れる条件を入れることも必要です。また、必須条件を出すことも必要ではありますが、諦めても良い条件を出すことも大切です。何でも自分が望む条件を出してしまうと、求める企業が極わずか、或いはないということになりかねません。条件をいくつか出してみて、本当にこの条件は必須なのか、諦めてもいいものはないのかなど見ていきましょう。

4.応募する企業は複数上げましょう

絶対この企業にしたいと思うことはいいことではありますが、1社に絞ることはやめましょう。本命の企業がはっきりしている人程、応募する企業は何社か増やしたほうが無難です。理由として、本命の企業に面接へ行く前に、複数の企業へ面接に行き、慣れるということが目的です。また対話スキルなどを磨くきっかけにもなります。

中年の転職活動におすすめのサイト

日本最大の転職エージェント「リクルートエージェント」

こちらの転職サイトは、転職成功実績国内1位で、約30万人転職成功へと導いています。また、ベテランアドバイザーが多く在籍しています。40代、50代の転職にも積極的で、求人案件の視野が広いため、多様なキャリアを持つ中高年の転職にも対応可能です。
リクルートエージェント

手厚いサポートの「パソナキャリア」

多種多様な企業を取り扱っており、オフィスワーク案件が充実しています。業界ごとに特化した専門知識を持つキャリアアドバイザーの質も良く、応募書類作成、模擬面接、応募後のフォローなど内定確定のためのサポートが手厚く受けられます。
パソナキャリア

公的機関の「ハローワーク」

公的職業安定所のハローワークの求人はインターネットでも検索可能な転職サイトを持っています。求人の掲載に費用が発生しないため、大手企業だけではなく、中小企業や地域密着型企業の求人も豊富に揃っています。
ハローワーク

転職に役立つ資格TOP3

介護士や保育士の資格

介護士や保育士は少ないため、求められている資格です。介護士は収入が少ないということも言われていますが、介護士を続け、ケアマネージャーの資格を取得すると収入が増えるため、少し時間はかかりますが、近い未来とても良いです。保育士は、保育園以外にも活躍場所は多くあります。児童館や民間企業など様々です。子供が好きな人や、女性では子育てを活かしたいという人にオススメの資格になります。また、現在は24時間保育や夜間保育も多くなってきた中、防犯の意味も含め男性保育士のニーズも高まっています。

作業業界での資格

物流や製造、軽作業業界では色々な資格があると有利です。例えば第二種電気工事士を取得しておくと、電気設備の工事に役立つため良いです。電気工事は常に需要があり、活躍できます。経験を積むことで将来独立開業することも可能です。他にもフォークリフト運転者などもあります。不動産や建築施行にも役立つ資格もあります。宅地建物取引主任者資格、建築施行管理技士、建築士など様々です。宅地建物取引主任者資格に関しては、とても難しいと言われている資格で、合格率20%程と言われる国家資格になります。この資格は、不動産業界の経験がなくても、金融機関や一般企業で不動産関連の経験をしていると、転職時に有利な資格になります。

需要が増しているマンション管理士

マンション管理士は、法律と管理の専門家であり、マンション管理組合が抱える問題をサポートするコンサルタントです。組合の運営をサポートする顧問業務、費用が適切であるか、コストとサービスの両面から精査し、見直しなどを提案する管理委託契約見直し業務、管理費や修繕積立金の使い道、住民コミュニケーション形成など、時代に合わせた管理規約の見直しを行う管理規約見直し業務など、多くの仕事内容ではありますが、マンションが増えてきた今、需要が高まっています。年収は300~800万程と理想的です。

未経験の中年でも働ける仕事

将来役立つ資格を取得ができる介護職

介護職と言うと資格や経験が必要なのではないかと思う人も多くいますが、実際は未経験でも可能です。そして、働きながら資格を取得できるというメリットがあります。最初は慣れる事が大変で、分からない事も多いでしょう。しかし、慣れるととても働きやすく、人と接することが苦ではない人にはとても良いです。介護職は収入が低いとも言われていますが、上記でも記載しましたが、経験を積み、資格を取得することで、収入が多いケアマネージャーなどの資格を取得することも可能です。未経験から、ここまで行けるというのは魅力的な職でしょう。

様々なドライバー業

トラックドライバーや配達ドライバー、バス乗務員などがあります。トラックドライバーは運送会社に勤務するものが一般的で、大型自動車免許が必要な場合もあり、個人業者として独立すると、荷主と直接取引や、長距離や労働時間が長くなり、不定休がほとんどになります。配達ドライバーは、担当するエリアが決まっており、繁忙期などもありますが、通信販売が増えている今は需要も高いです。企業によって違いはありますが、普通免許取得後1年以上の運転資格を必要としている所もあります。他にもタクシードライバーもあります。タクシードライバーは会社か個人タクシー事業者になるか二つの方法があります。個人タクシー事業者の場合は、年齢ごとに運転経歴が決まっており、資格も厳しいものになりますが、未経験からの転職者役7割と非常に高いです。

中年者が多く勤める警備員

警備員募集の企業には未経験者募集が多くあります。これは、経験者でももちろん構わないのですが、前職場での癖や教えが身体に入っていることで、再度新しい企業で教えるということが難しくなります。そのため、まだ何も知らない状態の未経験者を募集する企業が多いです。警備員は年収が約300万前後と低めではあります。時給にすると企業によっても違いますが、平均900~1000円です。年収を増やしたいという場合は、アルバイトであれば勤務時間を増やすしかありません。しかし、キャリアアップを目指すことも可能です。警備員の資格は17種類ととても多くあります。警備員として今後やっていきたいと思うならば、自分に合った資格を取得することも良いです。警備員には種類があり、ショッピングセンターなどの第一号警備員、交通誘導や雑踏警備をする第二号警備員、現金輸送など大変リスクの高い第三号警備員、芸能人などの身辺警備を担当する第四号警備員とあります。収入は種類によって違います。未経験で第三号、第四号は難しいですが、第一号、第二号は働きやすいです。

転職を考えるというのは、どの年代でもあります。長く勤めれば勤める程転職をしたいという気持ちがあっても踏み出せないものです。しかし、そう思ったことがきっかけで新たな再スタートを切りだした人も多くいます。転職したいという気持ちが強い程、自分の今後を変える大きなきっかけになります。まずは、転職したい理由は何なのか、自分はどのような企業を求めているのか考えましょう。そして、今後転職先で何をしたいのか、などを考えることも大切です。転職をサポートしてくれるサイトは多くあります。そこでどのような職が自分に向いているのか、再度見つめ直すことも良い機会になります。