婚活イベントが多くの場所で行われていますが、中には違法なものがあります。違法婚活の実態や、参加費は返金されるのかなど参加者への影響を解説します。

婚活イベントが違法ってありうるの?

最近は多くの人と一気に出会える婚活イベントが人気です。イベントでは多くの男性と実際に話して自分と相性の合う人をマッチングできるため、効率的といえます。

しかし、人気の婚活イベントが実は違法だったという事件もあります。

具体的には、

・婚活イベントに来ていた人がサクラだった
・婚活バスツアーが旅行業法違反の恐れとして指摘された

などの事例です。

したがって、参加者側もトラブルに合わない注意が必要です。

婚活イベントの何が違法となりうるの?

上記の事例では、どのようにして違法と判断されるのでしょうか。ケース別にわけて、ご説明します。

サクラの違法性

サクラは刑法上の詐欺罪にあたります。刑法246条1項では、「人を欺いて財物を交付させた者は、十年以下の懲役に処する。」と規定していますが、「結婚意思の独身者であると騙してサクラによる出会いを提供し、会費を募った」場合は、正当な参加者を騙して財物を交付させたことになります。警察に通報すれば、捜査が開始されるでしょう。

旅行業法違反のケース

貸切バスなどを利用する宿泊型の婚活イベントがありますが、場合によって旅行業業務にあたり、企画した会社や行政が違法となる可能性があります。違法となる可能性があるのは、営利目的であり定期的、日常的にツアーを実施していており、旅行業の登録をしていないケースです。

最近では、行政の企画なども、違法の恐れがあるのではないかという指摘がありました。もっとも、行政の実施する婚活イベントは、最近になって一定の条件を満たせば適用外となる通知が出ましたので、この場合は問題ないでしょう。

婚活イベントが違法だった…参加費は返ってくる?

では、婚活イベントが違法だった場合、参加費は返金されるのでしょうか?

サクラのケース

まず、婚活パーティーやバスツアーなどがサクラばかりだった場合は、詐欺罪にあたる行為です。参加費も不法行為に基づく損害賠償請求として返金可能となります。もっとも、サクラだったと証明するための証拠が必要となります。

旅行業法違反のケース

この場合は、イベントを主催した業者が違法として罰金となります。返金までは難しいといえるでしょう。もっとも、参加前に中止になれば、返金されるのが一般的です。

サクラだった場合の証拠の集め方

お金と時間を費やして参加した婚活イベントがサクラだったら…許せない気持ちになります。この場合、参加費を返金してもらうためにはどのような証拠を集めれば良いのでしょうか? 具体的には以下の通りです。

・婚活イベントの広告でサクラ募集をしていた
・既婚者だった
・相手が連絡先を教えてくれない
・他の参加者で同様の被害がある

自分が参加した婚活イベントと思われる日付で、主催者がアルバイトを募集しているケースがあります。この場合、サクラを募集しているものとわかれば、十分な証拠となります。

また、知り合った相手が既婚者だった場合や連絡先を教えない場合も怪しいケースです。証拠として、記録しておきましょう。さらに、他の参加者で同様の苦情があった場合は、これも証拠となります。証拠とともにクレームを出し主催者に返金してもらうか、警察に通報しましょう。

イベントの評判は事前にチェックしておこう


旅行業法違反の問題は、適用外となるケースも増えたため問題とならないケースも多くなりました。もっとも、急遽中止となる事例もありますので、参加前にキャンセル規定を確認するなどの注意は必要です。

他方、サクラの問題は増加しています。お金と時間を無駄にしないためにも評判の悪い婚活イベントは避けるようにしましょう。

文/Yuikomore